秋の気配が 近づいて いるな あ
季節の気候が、からだにふわっと触れると、
心の中にある小箱のふたが、がちゃんと開き、中から、思い出がポロロンとこぼれ落ちる気がします
その瞬間、わたしは 秋 を思い出すのです
あちこちに散った思い出たちを、物陰から見つけてきて、たいせつに箱に戻せば、同じ季節にまたあえるのです
拾いそこなった思い出は、ふとした瞬間に見つかったりします
ひとの言葉がヒントになって、見つかるときもあります
また、この世から姿形が無くなるまで、永久にあえない場合もあるのです
二・三年前の秋の記憶が曖昧になってきました。
すごく大切な記憶ばかりなのに、わたしの中からかすれていってきています。
そのことは、わたしを不安にさせます。
楽しかったことは、いつまでも覚えていたいのになあ。
年を重ねることは、たまに寂しいのです。
新しい何かが起こると、昔のことを忘れてしまうだなんて。
人生て、うまいことなってるんやなあー、と今更ながらに思ったり。
少しずつ忘れてしまっても、それでも秋はいいなあと思うんです。
PR